本番前の最後の休み。
…本来ならば、これから始まる初日までの怒涛の日々に備え準備に当てるはずの本日、友人の告別式でした。
急な訃報が入ったのは二日前の稽古中。
稽古の休憩時間にその知らせを留守電で聞いた後、静かにそのスマホを封印し稽古場に戻りましたが、その後の稽古の記憶がありません。
急死です。くも膜下出血です。予兆なしです。
舞台のチケットも買ってくれていて、いつも鋭い観点で見てくれる彼女は今回の芝居をとても楽しみにしてくれていました。
だからこそ…
わけ分かんなくて…頭の中がぐちゃぐちゃでした。
彼女とは中学時代、毎日一緒にいました。
休日も一緒でした。
お互いに相手を主人公にした小説を書きあって毎日交換するという…そんな恥ずかしいこともしていました。
うちに泊まりにも来ました。
たくさん笑いました、喧嘩もしました。
亡くなる数日前、仲間内で食事をし、その時「身体にいいオーガニックタバコに変えたんだ」と自慢していたそうです。
彼女らしいです。
友人とその話をしながら大笑い、そして大泣きしました。
彼女は伝説をたくさん残した天才でした。
彼女の話をすると、笑いがそこここで起こります。
そんな天才はあちらにも早く呼ばれてしまうのですね。
…でも、でも、
もっともっと歳を重ねて、おばあちゃんになってからも個性的な言動で私たちを笑わせて欲しかった。
43歳は…早い…悔しいよ。
今回の芝居、
死の陰がそこここに散りばめられています。
彼女の死も抱きながら…明日からの稽古集中します。
きっと彼女はイプセンのこの世界、好きだったはずだから…。
稽古、残り4日。
p.s.
この子は我が家の守り神になりそうです…去年彼女がプレゼントしてくれた子。
今朝はこの子に話しかけて家を出ました、彼女がここで笑ってくれてる感じがします。