機内では様々な人生が交差する。
成田発CO008
NYに向かう私の横で、号泣する中年男性がいた。
彼はPCを開き、メールを打ちながら号泣し続けている・・・・
聞くべきではないと思いつつ、どうしても気になった私は「大丈夫ですか」と尋ねてしまった。
すると・・・
20年間一度も日本に戻ったことのないアメリカ永住権保持者。
それが父親の死に際して、久方ぶりに日本の地を踏んだという。
離婚した妻のもとには2人の子供、その子供も今は2児の母親・・・
自分が日本を離れている間のときの流れは早く、そして、孝行してやれなかったた親へ、慈しんで育てられなかった娘たちへの愛が今更ながらに胸を巡る・・・
そう言いながら、彼は人目をはばからず涙を流した。
NYには様々な事情で自分の国に帰ることができない人々がたくさんいる。
乗客分の人生がぎっしりと詰めてNYに向かうこの飛行機。
思いっきり涙を流しながら、彼は運ばれてきた機内食を全て完食、その他にみかん2個とお菓子を食べていた・・・
う~ん、人間の生命力は凄まじい・・・