「シェイクスピア- 哀しみの女たち- 」
たった1日の公演が終了しました。
盟友 田村麻子といつか一緒に舞台を!という夢物語から始まったこの企画。
いつかいつか…と言っていましたが、奇しくもこのコロナ渦が私たちの背中を押してくれ、昨日の舞台に繋がりました。
麻子とは出会った瞬間にケミストリーを感じた不思議な関係。
お互い、同じとことろ真逆なところが混在し、それがまた無理なく心地よい、そんな関係でした。
あなたがいないとこの企画は一歩が出なかった!ありがとう。
舞台上、同じ空間にいる時間は少なかったけど、お互いを刺激しあい影響を受け合いながら短い時間で共鳴するような空気を作れたと思っています。
そして、一緒に作った今だからこそ、表現者としても今まで以上に尊敬の念が強くなりました。
演出 髙岸未朝ちゃん。
劇団俳優座の演出家。私は俳優座時代、彼女の演出する舞台二本に出演いたしました。未朝ちゃんは他の演出家ではキャスティングしないような役をつけます。え?そこ?私?と思いながら稽古を重ねると…未朝ちゃんの術中にはまっていく…そんな稽古を重ねてきたので、信頼仕切っています。
今回も短い稽古の中でしたが、彼女の頭の中の世界観を自分の中に取り入れ、いかに同じように呼吸していくか…信頼しているからこそ、出来上がった世界だと思っています。
舞台監督 坂田さん。
音楽畑で、芝居を含んだ舞台監督は初めてという状況の中、しかもほとんど稽古もない中での舞台監督…本当に無茶振りをたくさんして、それを快くおおらかに受けてくださって本当にありがとうございました。
最初に企画をお話しした時に「これはすごい!面白い!」と一番に行ってくださったこと、何よりの勇気になりました。
本番では、その後ろ姿が快く大きく見えました。
ピアニスト 江澤さん。
最初は麻子の歌の伴奏、というお話しだったのに…未朝ちゃんの演出が広がり、江澤さんのピアノこそがモノローグとオペラアリアを繋ぐ一本の芯となりました。
「どうぞ自由にやってください。僕が合わせますから」。江澤さんのその言葉は私に大きな安心感を与えてくれ、実際舞台上で色々アクシデントがあっても、江澤さんが合わせてくれるからとにかく焦らずにやろう!と思えました。
そして麻子のアリアになると優しくセリフを支えてくれていたピアノが一気に歌と競演する様、素晴らしかったです!
桜井さんをはじめとする照明チームのみなさん。
何もない空間から部屋を、広間を、小部屋を、川辺を…作り出してくださった照明チームのみなさん。
時間がない中でプロの仕事を見せてくださいました。
今回は照明が全ての美術を担っていると言っても過言ではない役割でした。
本当に素敵な光、ありがとうございました。
そして、名取事務所とお手伝いをしてくださった皆様。
一つ一つのアドバイス、翻訳の西ヶ廣さんとの縁、受付周りやお客様のケア。全て気持ちよくお手伝いしてくださってありがとうございます。申請のことで相談したことがこのように繋がり…名取事務所さんがついていてくださることで心の支えになっていました。当日のお手伝いの皆さまも本当に快く受けてくださり、感謝です。
まだまだ、仕事はこれからですが…笑
最後までよろしくお願いします。
また、
私たちの自由に構成を任せてくださった翻訳の西ヶ廣さん、ヘアメイクのみならず衣装のことまで全てケアしてくださった松井さん、撮影をしてくださった三宅さんをはじめとする撮影チームの皆さん、舞台裏を撮ってくださった銭高さん、
もう名前をあげると感謝の言葉が尽きないほど、たくさんの方々に支えられました。
そして、そして、何より
当日観にきてくださったあなた
応援してくださったあなた
気にかけてくださったあなた
お一人お一人がいてくださってこその舞台でした。
一つの舞台で4人の人格を生きるというのは初めての経験で、想像以上に追い詰められました。
でも舞台が終わった今日は抜け殻のようにまだ4人が残っています。
いろんな感想をいただく中で、観客のみなさん、お気に入りの女性が違うのが面白い!
マクベス夫人とジュリエットが一番人気を競っていますが、オフィーリアとデズデモーナにも熱心なファンがいます。
面白いですね。見る人によって心に響く女性が違うって。。。
麻子の歌があってこそ一つの人格が完成するので、そのバランスも観る方によって変わってくるのかもしれません。
あー。
ひたすら苦しかったけど…でも…終わってしまった…
今になって本当に改めて愛おしく思える舞台です。
再演…シリーズ化…できるかな。
したいな。
しましょう。
絶対に。。。
ありがとうございました!