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愛。

公演もあと二日…
二回、オンディーヌの世界を生きたら…この世界とは離れてしまう。
なんで?なんでこの世界と離れなければならないの…?

いつもいつも楽日を迎える前になるとこんな不思議な感覚に襲われます。

私が演じている王妃イゾルデ、この役は歴代ベテラン女優さんたちが演じてきました。
だからこそ、あえて過去の映像資料は全く観ないでこの役と向き合ってみました。

私のイゾルデだったら…どう、オンディーヌと向き合うのか…。

それは、

IMG_1193同じ女性としての「愛」の共有。
水の精、人間という枠を超えて、分かち合える同じ心。
同じ目線になって、愛の深さを共有する…それがわたしのイゾルデ。

今回、大胆に台本を削ったのでカットされていますが、「イゾルデ」という名前にオンディーヌは「王妃様はイゾルデなの?だとしたらトリスタンはどこ?」と反応します。
『トリスタンとイゾルデ』は中世に宮廷詩人たちが広く語り伝えた 恋愛物語で、騎士トリスタン (Tristan) と、主君マルク王の妃となったイゾルデ (Isolde) の 悲恋を描いた作品です。映画にもなっているほど欧米では誰もが知ってる作品。
決してオンディーヌの中の王妃がそのイゾルデというわけではありませんが、愛の物語の象徴として存在しているのです。

その他にも、1幕のイルカの夫婦の話などもいろいろなことに重ねると面白い。
表の言葉の裏に潜む意味がわかるとより立体的に深くなるこの作品。

あと二回…
まだまだ…
私はちゃんとイゾルデとして舞台の上で存在していられるのか毎回自身に問いながら…
あと二回…
まだまだ…

透明なオンディーヌとまっさらな気持ちで向き合います。

まだ間に合います。
劇場にぜひいらしてください。

浅利演出事務所
「オンディーヌ」
自由劇場(浜松町)

オンディーヌブログ
オンディーヌ公式サイト

料金 5,000円 (会員・一般共通)

インターネット予約 http://489444.com/ (24時間受付)
劇団四季予約センター 0120-489-444 (午前10時~午後6時)

公演スケジュール:

4月19日(日)13:00 売り切れ
     20日(月)休演日
     21日(火)13:30
     22日(水)18:30
     23日(木)13:30
     24日(金)18:30
     25日(土)13:00 残りわずか
     26日(日)13:00 残りわずか
     27日(月)休演日
     28日(火)18:30
     29日(水/祝)13:00 残りわずか
     30日(木)13:30
5月1日(金)休演日
     2日(土)13:00 残りわずか
     3日(日)13:00 残りわずか
     4日(月/ 祝)13:00 残りわずか 
     5日(火/ 祝)13:00 残りわずか

 

 

4 Comment

  1. みき より:

    田野さんが以前のブログで書かれていた「ゴールのない高みに向かう」という言葉。それはまさに今回のブログの内容のことを言うのではないかと私なりに解釈しました。俳優さんの役と真摯に向き合う姿、並々ならぬ努力が私たちを作品の世界へといざない、そこに王妃様が居るかのように感じさえ、感動を与えてくれるのだと思います。あと2回。舞台で王妃様として輝いて下さい‼︎私も観劇した時に覚えた感動を胸に、陰ながら応援しています‼︎

    • seikotano seikotano より:

      みきさん。
      そうですね、ゴールに近づいたかと思うと見えなかったその先が見えてきて、また目標地点が遠のく…だからこそこの仕事を続けているのかもしれません。
      昨日無事に千秋楽を終えることができました。
      まだまだ…いつでも目指すところは遠くにありますが…スタッフキャスト全員の魂のこもったとてもいい楽日でした。
      応援ありがとうございました♪

  2. miu より:

    再びコメントさせて頂いております、miuです。
    公演中のお忙しい中(身体的にも精神的にも)、役に対する思いを吐露して下さlり、本当に感激です。
    (私の昨日のコメント…オンディーヌが好きで、イゾルデに感激しすぎたことで、「ものすごく知ってる人」みたいなコメントを…、ちょっと恥ずかしく思っています。何度も見たり読んだりしているのは事実ですが…好きな気持ちが高じた故、お許し下さい)

    何故イゾルデを観て泣けてしまったのか…、観劇中は、見ていて、いきなり、ぼろぼろっ…と涙がこぼれてしまって、自分でもビックリしていたのですが…

    >同じ目線になって、愛の深さを共有する…

    田野さんが表現して下さった、ここの部分に触れた故、という気がしています。
    「自然そのもの」のオンディーヌ(この透明感があってこそ)と、「自然そのものにはなれない人間の、それでもその愛を共有しようとする」イゾルデ が、本当に本当に胸をうちました。

    今日を含めて、あと二回公演。
    お祈りしております。

    • seikotano seikotano より:

      miuさん。
      千秋楽が終わってしまい、抜け殻状態です。笑
      考察、ありがとうございます。
      こんな風に、客席で真正面から受け取ってもらえるなんて、ホント、役者冥利につき、幸せです♪
      私も楽日はオンディーヌの顔を見ながら、あまりに透明すぎて涙がこぼれおちていました。
      本当に嬉しいメッセージ、励みになりました。
      ありがとうございました。

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