2本目の観劇は
The Merchant of Venice (ベニスの商人)
アル・パチーノ主演で映画化、その後今年の夏、
セントラルパークでのShakespeare in the Parkで舞台化されたことは記憶に新しい作品。
何せ、夏の公演は無料のため整理券には毎日長蛇の列、
チケットが高値で取引されてたらしく・・・
大評判の舞台でした。
それが期間限定でブロードウェイにかかっています!
アル・パチーノといえば・・・、
彼が初めて出演したブロードウェイショーのサロメを観たのは7年ほど前。
メリサ・トメーイも出演し話題になっていました。
私は・・・なぜかラッキーにも前から4列目で観劇。
でも・・・朗読劇に近く・・・、
しかもまだNY滞在前だったため
英語がほとんど理解できず・・・(笑)
なので、意味が分からない中で、ものすごい迫力を堪能した思い出があります。
いえいえ、もう一つ思い出が!
人生初の出待ち!!!
サインをしっかり貰っちゃいました〜。
・アル・パチーノのサイン。
・NYのバーでクラリネットを演奏していたウッディ・アレンのサイン。
この2つが私が今まででもらったたった2つのサインですが・・・、
東京に引き払う際に・・・無くしちゃった・・・。
あ〜ぁ。
またまた、
閑話休題。
その「ベニスの商人」。
さまざまな解釈があることはご存じのことだと思います。
特にシャイロックを悲劇的に演出するのは今やありがちなことですよね。
ただそれは、実はシェイクスピアの意図とは違い、現代社会の複雑な状況の解釈が悲劇的シャイロックを生み出した、と言われています。
なんせ、この芝居はシェイクスピアの中では喜劇に分類されますので。
なので、この芝居に関しては、超喜劇的にやることもできるし、超悲劇的にやることもできる・・・。
さてこの芝居はどっち???と楽しみでした。
ま、アル・パチーノがシャイロックなんだから、
彼中心の悲劇的な要素が多いんだろうと予測しながら。
・・・・で、
観終わった後の感想は・・・、シャイロックの存在感が圧巻!
悲劇とか喜劇とかではなく、彼自身のポジションが変わっていく様はに圧倒されました。
演出も奇をてらわず、すべての役者のバランスがとてもよく、
アル・パチーノのための芝居ではなくて、
このカンパニー全員で創り上げた世界ができていました。
残念だったのは、ポーシャかな。
あたしも、ポーシャをやったことがあるので…とても興味深く見ていましたが・・・。
今日はアンダースタディーの役者さんで・・・お芝居はうまいのですが、ポーシャの持つ可憐な雰囲気と男装してからの凛とした雰囲気が全く変わらず・・・。
どちらかというと最初から声のずぶといおばさん風に見えてしまったのがとても残念。
最初からあれじゃ、バサーニオが尻に敷かれるのが見え見えですものね(笑)。
本役がとても評判がいいらしいので観たかったです。
最後のシーンは大団円にならず、暗示しているかのような各自の去り方。
終わった後も世界からなかなか抜けられない芝居でした。
1月までだそうです。ぜひぜひ!