演劇集団としての俳優座の代表、浜田寅彦さんがお亡くなりになりました。
大好きな先輩でした。
舞台ではご一緒したことがなかったのですが・・・。
初めて出演したテレビドラマでは、アルツハイマーの患者と看護婦。寅彦さん演じる患者さんに好かれ、病院内で夜中に鬼ごっこをしたり、ほっぺにチュウされたり・・・。盛りだくさんの共演でした。
大先輩とのガッツリしたシーンにドキドキしながらも、いつも私の緊張をほぐしてくれて、「そのままでいいんだからね。別に演技しようとしなくていいんだよ。」とおっしゃってくれました。忘れられません。
その後も、映像のお仕事では何回かご一緒に・・・。
「田野くんはいいなぁ。仕事でいろんなこと習えてるねぇ。」と笑顔で私に言ってくれたのは、何の撮影の時だったでしょうか?
撮影になると入れ歯を外し、老人に徹する先輩の姿。
役者であるということ。
怖がらずになんでも挑戦するということ。
その場にいるということ。
全て教えてくれた大切な先輩。
今、寅彦さんが亡くなって、ぽっかり・・・という状態です。
ありがとうございました。
向こうで、千田先生や諸先輩方と一緒に、また大好きな芝居を思う存分なさってください。
ご冥福をお祈りします。