先月末は、私が子供時代にいた劇団ルネッサンスの40周年公演だったため、千葉の文化センターまで観に行きました。
それにしても、アマチュア劇団が40周年・・・すごいことです。本当に。
主催の大川さんの力は本当にすごい。
私たち俳優座でも65周年。
その間に創立メンバーも今やほとんど天に召され、色々なことがあり・・・。
でも、劇団ルネッサンスは、大川氏がとにかく19歳からずっとやってきた劇団。
形態やメンバーは変わっても、やり続ける、そのことは本当に頭が下がる思いです。
私は、中学1年から高校2年までこの劇団にいました。
当時は、学校一の人気者もいれば、ヤンキーもいる、優等生もいれば、不登校児童もいて・・・本当に色々な子供たち、小学校2年〜高校3年生が週一回地域の公民館に集まり、演劇というよりも、遊んだり、歌を歌ったりしていました。
その中で出来ないなりにも頑張り、オリジナルミュージカルの上演を続けていました。
未経験の子供たちにとっては、”ボックス”とか”ツーステップ”ですら高度な技。
でも、その一つ一つをみんなで練習し、少しずつできるようになっていく連帯感を感じ合っていたのを覚えています。
今回は、市民ミュージカルということで、市民からオーディションで合格したメンバーと合同で50人の大所帯の舞台。
ダンスも歌も、私たちのころと比べると、別物と思うくらいみんな上手!
びっくりでした。
でもね・・・
どんなにうまいダンスを見せられても、小さい子たちが必死に踊り、笑顔で頑張っている姿にはかなわないんですよね・・・。
ああ、これがプロとアマの違いだな・・・って。
どっちがいいとか悪いじゃなくてね、
プロって、ある意味、うまくて当たり前でしょう?
そこから、どう味が出るか個性が出るか・・・。
もちろんその場で存在をして、呼吸をして・・・という人間の生きざまを感じることも含まれてるんだけど・・・。
アマチュアの良さは、そこじゃないんですよね。
とにかく必死!今まで積み重ねてきた稽古の時間やみんなの仲間意識、連帯感。
頑張っちゃってる姿、舞台の上で仲間同士にしかわからない感動を分かち合ってる姿、
そんなものが舞台でありありと見える、それこそが素敵なんですよね。
だから、ターンを見事に何回まわる子がいても「うまいなぁ」と思うだけで感動しないけど、みんなで、一体になって一点を見て歌ってる姿や、小さい子たちが必死でしかもとびっきり楽しそうに踊っている姿に心が動かされ感動するのです。
そしてラストのカーテンコールは、観客席の拍手を受けている子供たちの顔が涙でぐちゃぐちゃになっていて・・・それに深く心を揺さぶられました。
きっとこの子たちはこの半年間、一生懸命稽古をしたんだろうな。自分の人生の中で初めてこんなに大きなチャレンジをしたという子もいるんだろうな・・・。
そして今、この舞台が、この時間が、いつまでも終わらないで!という気持ちでいっぱいなんだろうな・・・。
私はその子供たちの姿に感動をしていました。
みんなと別れがたく、泣きながら舞台を終えた、あの子供のころの感動を私も思い出しました。
初心を忘れずに・・・というのはいつも感じることですが、今回は特に感じました。
そして、子供時代こういう時間を過ごせたことを心から感謝しています。
バタバタと時間を作っての観劇でしたが、観に行ってよかったです。
劇団ルネッサンス、
そして大川さん、
劇団創立40周年、
おめでとうございます。